ねぇ先輩、名前をよんで。



こんなことになるなら、


誘わなければ良かった。


こんな気持ちになるなら、


告白を断られた時からふっきって、


他人に戻れば良かったんだ。


中途半端に側にいるからこうなった。


情けねぇな。


未練タラタラで誘った祭りも


このザマだ。



「ダセェな本当……」


「なっ……!そこまで言うことないだろ~!」



俺の小さくつぶやいた言葉を

自分への言葉だと勘違いした和馬が

そんなことを言う。


バーカ。

自分に向けてだつーの。



まったく恋とか言うヤツは

全然俺の思い通りには動かない。







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