君の日々に、そっと触れたい。
「笑顔が好きだ」
【桜 side】
最近、李紅の様子が変だ。
正確に言えば、土曜日に映画に行って、夕実ちゃんと会ってから、ちょっと可笑しい。
具体的にどのへんが、と聞かれればそれは上手く言えないのだけれど、とにかく、なんだかよそよそしい。
映画に行った次の日の日曜日は、私が一日バイトだったので会わなかった。
月曜日は李紅が「課題やらないとだから」って言ったから会わなかった。
今日と今日は……連絡がない。
いつもの海辺にも来ていなかった。
別に毎日欠かさずお互いのスケジュールを確認し合ってるわけじゃないし、李紅が連絡をしてこないこと自体は別に珍しいことじゃない。
だけど………
『…………別に。ただ桜は、俺がどんな姿になったとしても、傍に居てくれるのかなって思っただけ…』
土曜日のあのらしくもない下手くそな笑顔と、何かを怖がっているみたいな言葉。
あの時の李紅を思い出すと、何故かどうしようもなく不安になる。
取り敢えず、この妙に不安な気持ちを早く取り去りたくて李紅の携帯に「今日はどうする?」とメッセージを送ってみたが、一向に返事は来ない。
───まさか、何かあったの…?
連絡がないくらいでこんな風に思うのは可笑しいかもしれないけれど、李紅の身体のことを考えたら、絶対にないとは言えない。
───どうしよ……家の場所は知ってるから、行ってみる…?でも、親御さんが出たら変に思うかな……。
どうしようかと迷って道端で立ち止まっていると、真後ろからキキィッと自転車のブレーキ音が聞こえた。
最近、李紅の様子が変だ。
正確に言えば、土曜日に映画に行って、夕実ちゃんと会ってから、ちょっと可笑しい。
具体的にどのへんが、と聞かれればそれは上手く言えないのだけれど、とにかく、なんだかよそよそしい。
映画に行った次の日の日曜日は、私が一日バイトだったので会わなかった。
月曜日は李紅が「課題やらないとだから」って言ったから会わなかった。
今日と今日は……連絡がない。
いつもの海辺にも来ていなかった。
別に毎日欠かさずお互いのスケジュールを確認し合ってるわけじゃないし、李紅が連絡をしてこないこと自体は別に珍しいことじゃない。
だけど………
『…………別に。ただ桜は、俺がどんな姿になったとしても、傍に居てくれるのかなって思っただけ…』
土曜日のあのらしくもない下手くそな笑顔と、何かを怖がっているみたいな言葉。
あの時の李紅を思い出すと、何故かどうしようもなく不安になる。
取り敢えず、この妙に不安な気持ちを早く取り去りたくて李紅の携帯に「今日はどうする?」とメッセージを送ってみたが、一向に返事は来ない。
───まさか、何かあったの…?
連絡がないくらいでこんな風に思うのは可笑しいかもしれないけれど、李紅の身体のことを考えたら、絶対にないとは言えない。
───どうしよ……家の場所は知ってるから、行ってみる…?でも、親御さんが出たら変に思うかな……。
どうしようかと迷って道端で立ち止まっていると、真後ろからキキィッと自転車のブレーキ音が聞こえた。