御曹司と契約結婚~俺様プレジデントの溺愛に逆らえません~
(私が一緒に入ったら、喜んでくれるの……?)
特にスタイルがいいわけでもないけれど――こんな自分でも、鷹凪は喜んでくれるのだろうか。
(……でも、背中を流すくらいなら、できるかも……?)
意を決して彼のあとを追いかけ、恐る恐る服を脱ぎ、タオルを体に巻き付ける。
奏にとっては決死の覚悟だ。
どうか見られませんように、絶対にうしろを向いていてもらおうと強く誓い、そうっと露天風呂の扉を開ける。
夜の闇の中、黄みがかったわずかな電灯に照らされて、円形の檜風呂に浸かった鷹凪の背中が見えた。
こちらに目を向けず後ろ姿のまま、ぼそりとひと言、文句を言う。
「遅い。のぼせるかと思った」
もしかして、来るまでずっと待っていてくれたのだろうか。
彼に一歩近づくごとに、拍動が速くなっていく。
そうっと彼の背中から「……隣に入ってもいいですか?」そう声をかけると、彼は初めて奏を見て、上目遣いにニッと微笑み、手を差し出した。
奏は彼の手に手を重ね、滑らぬようそっと湯船の中に足を踏み入れる。
すぐ真横には彼の素肌。夜の影と灯りで浮き上がった陰影が、筋肉の凹凸をはっきりと力強く浮かび上がらせる。
特にスタイルがいいわけでもないけれど――こんな自分でも、鷹凪は喜んでくれるのだろうか。
(……でも、背中を流すくらいなら、できるかも……?)
意を決して彼のあとを追いかけ、恐る恐る服を脱ぎ、タオルを体に巻き付ける。
奏にとっては決死の覚悟だ。
どうか見られませんように、絶対にうしろを向いていてもらおうと強く誓い、そうっと露天風呂の扉を開ける。
夜の闇の中、黄みがかったわずかな電灯に照らされて、円形の檜風呂に浸かった鷹凪の背中が見えた。
こちらに目を向けず後ろ姿のまま、ぼそりとひと言、文句を言う。
「遅い。のぼせるかと思った」
もしかして、来るまでずっと待っていてくれたのだろうか。
彼に一歩近づくごとに、拍動が速くなっていく。
そうっと彼の背中から「……隣に入ってもいいですか?」そう声をかけると、彼は初めて奏を見て、上目遣いにニッと微笑み、手を差し出した。
奏は彼の手に手を重ね、滑らぬようそっと湯船の中に足を踏み入れる。
すぐ真横には彼の素肌。夜の影と灯りで浮き上がった陰影が、筋肉の凹凸をはっきりと力強く浮かび上がらせる。