御曹司と契約結婚~俺様プレジデントの溺愛に逆らえません~
「平気なわけないだろ!」

突然声を荒げた鷹凪が、奏の体を抱き寄せた。

ぎゅっと包み込まれながらも、その剣幕にびっくりする。
彼に大声を上げられたことも、奏にとっては初めての経験だった。

「俺がどれだけお前に会いたかったか、思いしらせてやりたいくらいだ」

そう言って、奏の唇を奪ってみせる。久しぶりの口づけは感情的で、呼吸に困ってしまうくらいだった。

「愛している、奏」

情熱的な口づけでへなへなになってしまった奏を、鷹凪が抱き上げる。ふんわりと浮かび上がって、彼の腕の中に収まった。

「ずっと離れていてわかった。俺はお前を愛してる。当初の思惑よりずっと……全部投げ出して、お前と逃げ出したいくらいに」

奏の体をベッドに横たえらせながら、鷹凪は熱い眼差しを向ける。わずかに呼吸が荒く、普通じゃなくなっているのが奏にもわかる。乱れた感情を押しつけるように、何度も口づけを繰り返し、体を寄り添わせた。
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