御曹司と契約結婚~俺様プレジデントの溺愛に逆らえません~
「はい」と奏が応じると、モニターの中の男が口を開いた。
『小田桐と申します。吉良鷹凪さんと約束をしているのですが』
奏はハッとして口もとを手で覆う。小田桐――まさか。ついさっきテレビで見た……
「しょ、少々お待ちください」
小田桐議員!? モニターの前で奏はパニックになってしまった。
約束、そんなものは聞いていない。かといって相手は有名大物議員だ。追い返すわけにもいかない。
とはいえ、勝手に家の中に入れるのもどうだろう。ただでさえ犬猿の仲だなんて言われているのに、ライバルに生活圏を晒すなんてよくないに決まっている。
そもそもどうして家に押しかけてくるのか、理由が全然わからない。
おろおろとしているうちに、もう一度インターフォンが鳴った。
『すみませんが、ひとまず中に入れてもらえませんか? 記者に見つかるわけにもいかなくて』
記者たちのいる場所から顔を隠すようにして小田桐は小さく肩を丸める。
確かに、記者に見つかるのだけは鷹凪にとっても小田桐にとってもプラスにならない。
「……わかりました。今、そこを開けます」
『小田桐と申します。吉良鷹凪さんと約束をしているのですが』
奏はハッとして口もとを手で覆う。小田桐――まさか。ついさっきテレビで見た……
「しょ、少々お待ちください」
小田桐議員!? モニターの前で奏はパニックになってしまった。
約束、そんなものは聞いていない。かといって相手は有名大物議員だ。追い返すわけにもいかない。
とはいえ、勝手に家の中に入れるのもどうだろう。ただでさえ犬猿の仲だなんて言われているのに、ライバルに生活圏を晒すなんてよくないに決まっている。
そもそもどうして家に押しかけてくるのか、理由が全然わからない。
おろおろとしているうちに、もう一度インターフォンが鳴った。
『すみませんが、ひとまず中に入れてもらえませんか? 記者に見つかるわけにもいかなくて』
記者たちのいる場所から顔を隠すようにして小田桐は小さく肩を丸める。
確かに、記者に見つかるのだけは鷹凪にとっても小田桐にとってもプラスにならない。
「……わかりました。今、そこを開けます」