副社長の一目惚れフィアンセ
8.思いがけぬ事件
紗耶の部屋で眠らせてもらった翌日、たくさん泣いたせいで瞼か重い。
時計は9時を指している。
眠れないと思っていたのに、ぐっすり寝ちゃってたな…
疲れてたんだな。
鏡を見るのも嫌で、寝起きでぼんやりしたまま何気なくテレビをつけた。
瞬間、『天星製薬』というテロップが目に飛び込んできた。
中継に出ているアナウンサーの後ろには、見慣れた会社の建物がある。
『栄養ゼリーに糸の一部が混入』
テロップとともにアナウンサーが強調して読み上げる。
「何これ…どういうこと?」
呟くと同時にインターホンが鳴った。
鍵を開けた先にいたのは思った通り瀬名だった。
「おい、あのニュースどういうことだよ」
そう言いながらズカズカと紗耶の部屋に入り、食い入るようにテレビを見つめる。
別のニュースに変わった後、瀬名ははあっとため息を吐いた。
よく見たらまだ寝巻姿だ。
「…婚約者とは当分話はできないかもしれないな」
かもしれない、じゃない。できないのだ。
テレビのニュースになるくらいの事態だ。きっとナオは今対応に追われている。
時計は9時を指している。
眠れないと思っていたのに、ぐっすり寝ちゃってたな…
疲れてたんだな。
鏡を見るのも嫌で、寝起きでぼんやりしたまま何気なくテレビをつけた。
瞬間、『天星製薬』というテロップが目に飛び込んできた。
中継に出ているアナウンサーの後ろには、見慣れた会社の建物がある。
『栄養ゼリーに糸の一部が混入』
テロップとともにアナウンサーが強調して読み上げる。
「何これ…どういうこと?」
呟くと同時にインターホンが鳴った。
鍵を開けた先にいたのは思った通り瀬名だった。
「おい、あのニュースどういうことだよ」
そう言いながらズカズカと紗耶の部屋に入り、食い入るようにテレビを見つめる。
別のニュースに変わった後、瀬名ははあっとため息を吐いた。
よく見たらまだ寝巻姿だ。
「…婚約者とは当分話はできないかもしれないな」
かもしれない、じゃない。できないのだ。
テレビのニュースになるくらいの事態だ。きっとナオは今対応に追われている。