副社長の一目惚れフィアンセ
"ねえねえ、お姉ちゃんのカレシかっこいいね。うちのクラスにもナオトくんがいてややこしいから、ナオって呼んでいい?"


"もー明里は年上相手に馴れ馴れしいなあ"


"ハハッいいじゃん。俺兄妹いないから、妹みたいで嬉しい"


"妹じゃないもん!いつかお姉ちゃんから『りゃくだつ』するんだから!"


"略奪って…どこでそんな言葉覚えてくるのよ"


"アハハッ"


"直斗も笑いすぎ!"



湧き出てくるようによみがえる記憶の芽。

そうだ。お姉ちゃんは『ナオ』なんて呼んでなかったんだ。

呼んでたのは私…

私は何度もナオに会っている。

そして…ナオは私の初恋だったと思う。




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