副社長の一目惚れフィアンセ
「どういうこと?ナオ、本妻とその息子さんは事故で亡くなったって…」
「息子のほうは生きてたんだよ。何か悪さでもやらかしたんだろうな。
社長は真司さんに愛想をつかし、愛人の息子である俺が跡取りとして呼ばれた。
なんとなく気づいてたよ、真司さん。
3年も一緒にいれば、化けの皮が一瞬はがれるときもある」
「だから金銭管理は夏川にやらせていたんですね。
僕が横領するとでも思ったんですか?直斗さん」
ナオは真っ直ぐに真司さんを睨みつけ、真司さんはそれを見下したように口角を上げる。
「そもそも初めからこういうつもりだったんだろう。
俺に好きな相手が見つからないまま33歳の誕生日がきて、俺が政略結婚を嫌がるのをわかっていて、それなら自分がと社長に申し出る。
だから、婚約者として名前が挙がっていた莉乃さんに事前に近づいて話をしていた。
だけど、俺がギリギリになって婚約者を見つけてしまったのが大きな誤算。
莉乃さんがパーティーであれだけ怒るのも無理はない。
相手が俺であれお前であれ、自分は副社長夫人になれると思っていたからだ」
莉乃さんは感心したように頷きながら、「お見通しなのね」と呟いた。
「息子のほうは生きてたんだよ。何か悪さでもやらかしたんだろうな。
社長は真司さんに愛想をつかし、愛人の息子である俺が跡取りとして呼ばれた。
なんとなく気づいてたよ、真司さん。
3年も一緒にいれば、化けの皮が一瞬はがれるときもある」
「だから金銭管理は夏川にやらせていたんですね。
僕が横領するとでも思ったんですか?直斗さん」
ナオは真っ直ぐに真司さんを睨みつけ、真司さんはそれを見下したように口角を上げる。
「そもそも初めからこういうつもりだったんだろう。
俺に好きな相手が見つからないまま33歳の誕生日がきて、俺が政略結婚を嫌がるのをわかっていて、それなら自分がと社長に申し出る。
だから、婚約者として名前が挙がっていた莉乃さんに事前に近づいて話をしていた。
だけど、俺がギリギリになって婚約者を見つけてしまったのが大きな誤算。
莉乃さんがパーティーであれだけ怒るのも無理はない。
相手が俺であれお前であれ、自分は副社長夫人になれると思っていたからだ」
莉乃さんは感心したように頷きながら、「お見通しなのね」と呟いた。