副社長の一目惚れフィアンセ
シロツメクサの花かんむりをかぶったまま、鼻歌を歌う私。



ねえ、お姉ちゃんの結婚式の時は私がこのかんむり作るから、作り方教えて!


"ふふっそうだね。明里が作ってくれるなら、どんな高いティアラよりも嬉しい"


お姉ちゃんが幸せになりますようにって、お願いしながら作るんだー。


"ありがとう。でもね、それは無理なんだ"


どうして無理なの?お姉ちゃん、結婚しないの?


"私の命は、人より短いって神様が決めたの。
だから、明里には幸せになってほしい。  
明里が幸せなら、私はそれでじゅうぶんだよ"




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