副社長の一目惚れフィアンセ
受付には2人の女性が座っている。
まだお客様が誰も来ていないことを確認し、控えめに受付に声をかけた。
「おはようございます。桃田さんは…」
「おはようございます。桃田は私ですが」
さすが会社の顔。朝一番なのに眠そうな様子もなく、爽やかな笑みを返してくれた。
「私、福利厚生係の高野と申します。ここに電話番号いただいてもよろしいでしょうか」
紙を渡すと、彼女は「あ」と眉をひそめ、「申し訳ありません」と小さく頭を下げた。
早速さらさらと書き込まれる電話番号。
申請書はパソコン入力にしてしまえば効率がいいのに、これに関してはいまだにアナログで、本人の手書きと決まっている。
まだお客様が誰も来ていないことを確認し、控えめに受付に声をかけた。
「おはようございます。桃田さんは…」
「おはようございます。桃田は私ですが」
さすが会社の顔。朝一番なのに眠そうな様子もなく、爽やかな笑みを返してくれた。
「私、福利厚生係の高野と申します。ここに電話番号いただいてもよろしいでしょうか」
紙を渡すと、彼女は「あ」と眉をひそめ、「申し訳ありません」と小さく頭を下げた。
早速さらさらと書き込まれる電話番号。
申請書はパソコン入力にしてしまえば効率がいいのに、これに関してはいまだにアナログで、本人の手書きと決まっている。