副社長の一目惚れフィアンセ
鳥がさえずる中、いびつな石段を上っていくこと5分。

たくさんのお墓が立ち並ぶ墓地の中に、お姉ちゃんのお墓がある。

『木村家之墓』と書かれているのは、元々私たちの苗字が『木村』だったからだ。

要は、お姉ちゃんは父方のお墓に入っている。

お姉ちゃんの死後に両親が離婚し、お母さんに引き取られた私は『高野』に変わったのだ。




< 71 / 203 >

この作品をシェア

pagetop