副社長の一目惚れフィアンセ
「やっぱり私はナオには釣り合わない。何もできないダメな人間なんです。
ナオの結婚相手に私はふさわしくない」
「何言ってるんだ。突然あんな場に連れ出されて緊張するのは当然のことだ。
悪かった。俺がもっとフォローするべきだったんだ」
ナオの胸の中でかぶりを振る。ナオは全く悪くない。
私の失態のフォローばかりさせて申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
「明里、今日のことは気にしないでほしい。
周りの目なんてどうでもいいんだ。
君が俺の大事なひとであることに変わりはない。
俺は明里を愛してる」
『愛してる』
ナオの言葉ひとつで、気持ちがすうっと軽くなっていく。
ワインに酔ったせいなのか、それとも気を張っていたせいなのか、急に力が抜けた私はそのままナオの肩に頭を預けた。
「ナオ…ありがとう」
「少し眠るといい。疲れただろう。
頑張ってくれてありがとう、明里」
「うん…」
幸せな気持ちが胸いっぱいに広がり、それを噛み締めながら目を閉じる。
私の髪をやさしく撫でる手の温もりは、私の意識が完全に溶けるまで消えなかった。
ナオの結婚相手に私はふさわしくない」
「何言ってるんだ。突然あんな場に連れ出されて緊張するのは当然のことだ。
悪かった。俺がもっとフォローするべきだったんだ」
ナオの胸の中でかぶりを振る。ナオは全く悪くない。
私の失態のフォローばかりさせて申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
「明里、今日のことは気にしないでほしい。
周りの目なんてどうでもいいんだ。
君が俺の大事なひとであることに変わりはない。
俺は明里を愛してる」
『愛してる』
ナオの言葉ひとつで、気持ちがすうっと軽くなっていく。
ワインに酔ったせいなのか、それとも気を張っていたせいなのか、急に力が抜けた私はそのままナオの肩に頭を預けた。
「ナオ…ありがとう」
「少し眠るといい。疲れただろう。
頑張ってくれてありがとう、明里」
「うん…」
幸せな気持ちが胸いっぱいに広がり、それを噛み締めながら目を閉じる。
私の髪をやさしく撫でる手の温もりは、私の意識が完全に溶けるまで消えなかった。