副社長の一目惚れフィアンセ
6.名前を呼んで
パーティーから2週間が経った。
ナオの休日出勤がない日曜日、ゆっくり眠っていられるはずだったのに、私はいつものアラームが鳴る時間帯に目が覚めてしまった。
習慣というものだろうか。平日は同じ時間に起きても眠くて仕方ないというのに。
もったないなあと思いつつ、隣では半口を開けて熟睡しているナオがいて、幸せな気持ちになる。
副社長として日々立派に仕事をこなしているこの人の、こんな無防備な顔を見られるのは私だけ。
彼の腕をすり抜けて起き上がろうとしたら、それに反応して彼の腕が強くなった。
「…もうちょっとここにいて…」
寝言のような小さな呟き。とろんとしてるのにどこか色っぽいその声に、胸がドクンと反応する。
そのあとはまたすぐ寝息が聞こえだした。
早く起きて朝ご飯の支度をしておこうと思ったけど、後回しにしよう。
彼が望んでいるのは、朝ご飯じゃなくて、今ここにある私の温もり。
必要とされるということはとても嬉しいもので、それを実感できるこんな何気ない時間がとても幸せだと思う。
ナオの休日出勤がない日曜日、ゆっくり眠っていられるはずだったのに、私はいつものアラームが鳴る時間帯に目が覚めてしまった。
習慣というものだろうか。平日は同じ時間に起きても眠くて仕方ないというのに。
もったないなあと思いつつ、隣では半口を開けて熟睡しているナオがいて、幸せな気持ちになる。
副社長として日々立派に仕事をこなしているこの人の、こんな無防備な顔を見られるのは私だけ。
彼の腕をすり抜けて起き上がろうとしたら、それに反応して彼の腕が強くなった。
「…もうちょっとここにいて…」
寝言のような小さな呟き。とろんとしてるのにどこか色っぽいその声に、胸がドクンと反応する。
そのあとはまたすぐ寝息が聞こえだした。
早く起きて朝ご飯の支度をしておこうと思ったけど、後回しにしよう。
彼が望んでいるのは、朝ご飯じゃなくて、今ここにある私の温もり。
必要とされるということはとても嬉しいもので、それを実感できるこんな何気ない時間がとても幸せだと思う。