happiness
キーンコーン、カーンコーン。
チャイムが鳴り響く、静かな廊下。

結局、あのあと。
「誰にも、言わないでね♪」
って、晃くんが言い出して、内緒ということになった。
だけど、陽美は敏感だから、明日になったら、絶対に気づくだろうなー。
陽美を傷付けたくないと思いながら、裏では、いつか言わないといけないんだと感じていた。
はぁー。嫌だなー。
カミングアウトしなきゃ、ならなくなったなんて。
辛い。辛すぎる。
はっ!なんで、私が辛いのよ!
一番辛いのは、陽美なのに!!

そう思っていると、下駄箱が見えた。
はぁー。どうやら、私が抱えているのは、1つだけでは、ないみたいだ。
手紙、どうなってるのかな。
早足に歩いて、私の下駄箱の中にある紙を、手に取った。
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