happiness
三章　この胸のドキドキは？
ガラッ！
そんな私を横に、教室の扉が大きな音を立てて、開いた。
そこには、汗をかいた先生が居た。
そして、

「お前ら！！体育館に急げ！！」

私も皆も、その言葉の意味が理解できず、ピタッと時間が止まったように、全員動くことはなかった。



・・・



数秒が経ってから、黒板の前に立った先生が口を開いた。

「えーと、先程、先生たちで緊急の会議を行いました。その結果、体育館にて保護者のお迎えを待つことにしました。ということで、皆、体育館へ！」

受験生にもなって、親のお迎えを待つことになるなんて。
もう、大人なのに。
まだ子供なんだと、思わされた。
だけど、それは私だけでは、なかった。
周りの女子グループから、

「嫌だよねー。私、もう大人だよー？」
「確かにー。分かるわー。その気持ち」

なんて、話をしてるのが聞こえてくる。
やっぱり、一緒か。
はぁーと、疲れをこめたため息をした。
それと同時に、
「じゃあ、体育館に行くぞ」
と先生の声がした。
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