恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
存在を無視されたと思ったとき、悲しいのを通り越して、ムッとしていた。
壮介さんが浮気を繰り返すことで、妻として存在する私を侮辱していることと、重ねていたのかもしれない。
でも岸川さんの明るい声を聞いて、朗らかな笑顔を私に向けられたとき、この人は、私の存在を無視していたわけじゃなかったんだと気がついて、なぜかホッとした。
相手が岸川さんだから?かな。
でも、なんていうか・・・岸川さんはまるで、初めて私に会ったような対応をしてる気がするんだけど・・・。
この声に、この顔。そして髪形。
体型も含めて、10年経って多少は変わってるところもある。特に髪型は、あの頃と比べると、各段に短くなってる。まさに私がイメージする「男は短髪」、そのものだ。
だけど目の前にいるこの人は、10年前に一夜を共にした、“あの”岸川さんに、絶対間違いないはずなのに。
壮介さんが浮気を繰り返すことで、妻として存在する私を侮辱していることと、重ねていたのかもしれない。
でも岸川さんの明るい声を聞いて、朗らかな笑顔を私に向けられたとき、この人は、私の存在を無視していたわけじゃなかったんだと気がついて、なぜかホッとした。
相手が岸川さんだから?かな。
でも、なんていうか・・・岸川さんはまるで、初めて私に会ったような対応をしてる気がするんだけど・・・。
この声に、この顔。そして髪形。
体型も含めて、10年経って多少は変わってるところもある。特に髪型は、あの頃と比べると、各段に短くなってる。まさに私がイメージする「男は短髪」、そのものだ。
だけど目の前にいるこの人は、10年前に一夜を共にした、“あの”岸川さんに、絶対間違いないはずなのに。