恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
・・・でも。それならそれで、私にとっては好都合じゃない?
岸川さんが私のことを覚えてないなら、私も岸川さんとは「初対面であるフリ」をしたほうが、面接を受けやすい気が・・・する。たぶん。
私が顔を上げたのとほぼ同時に、岸川さんが「じゃあこっちで面接しようか」と私に言った。
「あ、はい」と私は返事をしながら、息子の翔の方に、自然と目が行っていた。
驚いたことに、岸川さんは面接をする部屋ではなく、私がつっ立っている真逆の方向へと歩いてきた。
さらに岸川さんは、私にさりげなく「その間、息子くんは土井さんと一緒にいてもらうから」と言いながら、私の隣におとなしく座っている翔の前で立ち止まると、屈んで息子の視線に合わせたことに、私はもっと驚いてしまった。
岸川さんが私のことを覚えてないなら、私も岸川さんとは「初対面であるフリ」をしたほうが、面接を受けやすい気が・・・する。たぶん。
私が顔を上げたのとほぼ同時に、岸川さんが「じゃあこっちで面接しようか」と私に言った。
「あ、はい」と私は返事をしながら、息子の翔の方に、自然と目が行っていた。
驚いたことに、岸川さんは面接をする部屋ではなく、私がつっ立っている真逆の方向へと歩いてきた。
さらに岸川さんは、私にさりげなく「その間、息子くんは土井さんと一緒にいてもらうから」と言いながら、私の隣におとなしく座っている翔の前で立ち止まると、屈んで息子の視線に合わせたことに、私はもっと驚いてしまった。