恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
言い渋る私を見た母は、「別にね、お母さんを気にして絶対岸川さんのところに行かなきゃいけないわけじゃあないのよ?それは分かってるわね?」と言った。
「うん。分かってるよ、それは・・」
「条件が悪かったの?」
「ううん!そうじゃなくて。ただ・・」
「まさか、岸川さんの方から断ってきた?」
「それは・・ない、と思う。週2日か3日でもいいって、言ってくれたし」
「だったらなんで迷ってるのよ」
「だって・・翔の預け先も決まってないどころか、まだ探してもいない段階で・・しかも、壮介さんと正式に離婚したわけでもなくて――たぶんあの人はまだ、離婚届を出してないだろうし――。壮介さんときちんと話し合ったわけでもないのに、このままどんどん突き進んでいいのって、正直・・・不安で・・・」
俯いた私は、膝の上でギュッと両手を握りしめた。
「うん。分かってるよ、それは・・」
「条件が悪かったの?」
「ううん!そうじゃなくて。ただ・・」
「まさか、岸川さんの方から断ってきた?」
「それは・・ない、と思う。週2日か3日でもいいって、言ってくれたし」
「だったらなんで迷ってるのよ」
「だって・・翔の預け先も決まってないどころか、まだ探してもいない段階で・・しかも、壮介さんと正式に離婚したわけでもなくて――たぶんあの人はまだ、離婚届を出してないだろうし――。壮介さんときちんと話し合ったわけでもないのに、このままどんどん突き進んでいいのって、正直・・・不安で・・・」
俯いた私は、膝の上でギュッと両手を握りしめた。