恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
「猪突猛進型のお母さんから見たら、私の“行動”は、進んでいるのか止まったままなのか分からないくらい、超ノロノロ級のスピードだろうから、きっとまどろっこしく感じてると思う。でも私は、私なりに思いきって一歩前へ踏み出した途端に、怒涛のスピードで前へ前へと押されている感じがして・・・だから、私にとって今の流れは“突き進んでいる”って感じなの」
「そうねぇ。確かに、今の湖都ちゃんの状況は怒涛の急展開だと言えるわね」と言う母に、私はコクンと頷いたついでに、コーヒーカップを両手で持って、私用にミルクを多めに入れてくれたカフェラテを、一口ゴクンと飲んだ。

やっぱり母が淹れてくれたラテは美味しい。
私の心に落ち着きと、笑顔が戻った。

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