恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
「ぁ・・・」
「もしもし?」
「あっ、はい!えっと私・・・湖都、です」
「卯佐美です」とか、相手が岸川さんなら旧姓の「水木です」の方が良かったのか・・・。
いや。
相手が岸川さんだから、苗字より、名前を言った方がいいと、咄嗟に判断していた。
私の言い方にウケたのか、「うん、分かってるよ」と言った岸川さんの声は、面白がってるような弾みと笑いが混在していた。
「あの・・ごめんなさい、遅くに電話して」
「え?これくらいの時間なら電話くれても全然大丈夫だよ。それよりどうしたの。なんかあった?」
「いえ。その・・・明日、事務所にお邪魔してもいいですか?私に渡したいものがあるって言ったでしょう?」
「もしもし?」
「あっ、はい!えっと私・・・湖都、です」
「卯佐美です」とか、相手が岸川さんなら旧姓の「水木です」の方が良かったのか・・・。
いや。
相手が岸川さんだから、苗字より、名前を言った方がいいと、咄嗟に判断していた。
私の言い方にウケたのか、「うん、分かってるよ」と言った岸川さんの声は、面白がってるような弾みと笑いが混在していた。
「あの・・ごめんなさい、遅くに電話して」
「え?これくらいの時間なら電話くれても全然大丈夫だよ。それよりどうしたの。なんかあった?」
「いえ。その・・・明日、事務所にお邪魔してもいいですか?私に渡したいものがあるって言ったでしょう?」