恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
「あぁ別にプレッシャーかけてないからなっ。ただ単に、俺はズボラ・・らしいから?少しでも俺のいろんなことを知ってもらえれば、そんなに呆れられることもないかと思って・・そこは誤解しないでほしい」
「・・してませんよ」

岸川さんが必死に弁解していることがおかしくて――しかも岸川さん本人は、自分がズボラであることを、あんまり認めたくないことも分かったし――私が笑いをこらえながら答えた後、スマホから岸川さんのクスッと笑った声が聞こえて、私はなぜかホッとしていた。

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