恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
「ん?どうしたの?」
「ママ、きいてない」
「え?・・あ、ごめん!ママ、ちょっと上の空だった」
「うわ?」
「あぁっと・・ボーっとしちゃってたってこと。だからもう一度言ってくれる?今度はママ、ちゃんと聞いてるから」
「えっとね、あついからこれ、いらない。ぬぃでもいい?」
「うん、いいよ。上着なくても大丈夫だったね」と私は言いながら、翔が脱いだ薄手のパーカーを、自分のトートバッグに押し込んだ。
半袖Tシャツだから、外にいる時は薄手の上着を着せておいた方がいいかも、と思ったけれど、この陽気なら半袖でもTシャツだけで大丈夫だろう。
束の間の暑さから解放されたことと、私の母がプレゼントしたTシャツについている、お気に入りの新幹線のプリントが丸見えになったことで、翔はますますご機嫌になったようだ。
大好きな電車に乗っている間も、はしゃぎすぎることのない程度に喜んでいた。
「ママ、きいてない」
「え?・・あ、ごめん!ママ、ちょっと上の空だった」
「うわ?」
「あぁっと・・ボーっとしちゃってたってこと。だからもう一度言ってくれる?今度はママ、ちゃんと聞いてるから」
「えっとね、あついからこれ、いらない。ぬぃでもいい?」
「うん、いいよ。上着なくても大丈夫だったね」と私は言いながら、翔が脱いだ薄手のパーカーを、自分のトートバッグに押し込んだ。
半袖Tシャツだから、外にいる時は薄手の上着を着せておいた方がいいかも、と思ったけれど、この陽気なら半袖でもTシャツだけで大丈夫だろう。
束の間の暑さから解放されたことと、私の母がプレゼントしたTシャツについている、お気に入りの新幹線のプリントが丸見えになったことで、翔はますますご機嫌になったようだ。
大好きな電車に乗っている間も、はしゃぎすぎることのない程度に喜んでいた。