恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
「そっか。遊ぶ場所があれば翔くんが退屈しないと思ってここにしたんだ」と言った岸川さんは、チャイルドシートのベルトを器用に外し終えると、翔に腕を伸ばし、息子を抱っこして車から降ろしてくれた。
何もかもが実に自然な動作で、翔とも息が合っている。
車から降りた翔は、これも自然に私と岸川さんの間を陣取りながら、私と手を繋いだ。
まわりから見ると、私たちって・・・家族に見える、かな。

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