恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
一通り泣いた私は、スッキリした気持ちで、岸川さんが持ってきてくれた「みのり園(保育園)」の申込用紙を記入した。
今日はみのり園の雰囲気や、交通アクセスを確かめに行くだけなんだけど、一応書くだけ書いておけば、申込用紙を渡すことくらいはできる。
・・これも、翔が「行きたい」と言えばの話。
あぁ、なんだかドキドキしてきた!
緊張以上に、嬉しくて、胸が弾んでいる。そんな感じだ。
それに、とっても・・嬉しい。うん、嬉しいんだ、私。
これがちょっとした行動だとしても、少しずつ前に進んでいけている気がするから。
シングルマザーとしての新たな人生を、息子と一緒に歩んでいくことに勇気を得た私は、心がワクワクしてきた。

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