恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
私はスマホを持っていた左手を、だらんと下げた。
・・・良かった。座ってて。
もし立ってたら、私・・立ってる力も抜けてしまってたから・・・。
「ぉ、お母さん・・・。お母さんっ!」
「なぁによ、湖都ちゃん。急に大声出しちゃって・・・どうしたの」
母に腕を揺さぶられて、ようやく目の焦点を取り戻すと、心配そうに私を覗き込んでいる母の顔が見えた。
それで少しだけ、安心してしまった私は、半泣き顔で「壮介さんが・・・」と呟いた。
「壮介さんが、どうしたの?」
「そ、壮介さんが、事故に遭って・・・・・死んだ、って」
・・・良かった。座ってて。
もし立ってたら、私・・立ってる力も抜けてしまってたから・・・。
「ぉ、お母さん・・・。お母さんっ!」
「なぁによ、湖都ちゃん。急に大声出しちゃって・・・どうしたの」
母に腕を揺さぶられて、ようやく目の焦点を取り戻すと、心配そうに私を覗き込んでいる母の顔が見えた。
それで少しだけ、安心してしまった私は、半泣き顔で「壮介さんが・・・」と呟いた。
「壮介さんが、どうしたの?」
「そ、壮介さんが、事故に遭って・・・・・死んだ、って」