恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
「まだ決まった訳じゃないわよ。とにかく、どこの警察?」
「立川。立川警察署の交通課に」
「分かったわ。お母さんはタクシー呼ぶね」と言ってくれた母に、何度か頷きながら「おねがい」と私は言った。
「湖都ちゃん。タクシー、すぐ来るってよ」
「ありがと」
私は母に応えながら、手近にあったトートバッグに、荷物を詰め込んだ。
とはいっても、翔の物は必要ないので、持って行く物はたいしてない。
自分のお財布とスマホ、それから・・ハンカチがあれば十分だろう。
ハンカチをバッグに入れながら、今日は岸川さんのハンカチを借りて涙を拭いたことを思い出した。
「立川。立川警察署の交通課に」
「分かったわ。お母さんはタクシー呼ぶね」と言ってくれた母に、何度か頷きながら「おねがい」と私は言った。
「湖都ちゃん。タクシー、すぐ来るってよ」
「ありがと」
私は母に応えながら、手近にあったトートバッグに、荷物を詰め込んだ。
とはいっても、翔の物は必要ないので、持って行く物はたいしてない。
自分のお財布とスマホ、それから・・ハンカチがあれば十分だろう。
ハンカチをバッグに入れながら、今日は岸川さんのハンカチを借りて涙を拭いたことを思い出した。