恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
もしそうだったら、どれほどありがたいことだろう。
なんて、とても皮肉なことだけど・・でも、もしそうなら、少なくとも壮介さんは生きているってことだから―――。

その方がいい。
そうであってほしい。

「卯佐美さん?」

覚悟を決めた私は、こう然と顔を上げ、背筋をピンと伸ばした。
そして「私なら大丈夫です。中に入って確認させてください」と、刑事さんたちにハッキリ言った。
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