恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
「よし分かった。ってまだよく分かんねぇけど・・とにかく湖都。おまえは今、どこの警察にいるんだ?」
「ぇ、っと、ここ・・・長野?じゃない・・国、ちが、立川、警察署・・」
「分かった。今から俺がおまえを迎えに行く。20分もあればそっちに着くから、おまえはそこにいるんだぞ。いいな?」
「・・ぅ、ん」
「じゃあ、一旦電話切るよ」
「ぅん」
「なんかあったらすぐ俺に電話していいからな?」
「はぃ」

“気が狂っている”(状態の)私は、思考回路までもがグチャグチャに混乱しているのか。
スマホを切った後、夜空に点在する中でも一番輝いて見えた星に向かって、「ありがとう。気をつけてね」と、“岸川さんに”呟いていた。
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