恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
「湖都」
「・・・きしかわさん・・・」
岸川さんに「湖都」と呼ばれて、こんなに安心したのは、初めてかもしれない。
今更とは思いながら、(たぶん)岸川さんに泣き顔を見られないよう、顔を俯けた私を、岸川さんがそっと抱きしめてくれた。
一体、いつの間に距離を詰めてたんだろ・・・。
と思いつつ、私はそこしかすがりつく場所がないと思うくらい、岸川さんに自分の身をピタッと寄せた。
・・・ドク、ドク。ドク、ドク・・・。
岸川さんの規則正しい心臓の鼓動音が、私の右耳から聞こえてくる。
そして私の左手は、岸川さんのシャツをギュウっと握りしめていた。
「・・・きしかわさん・・・」
岸川さんに「湖都」と呼ばれて、こんなに安心したのは、初めてかもしれない。
今更とは思いながら、(たぶん)岸川さんに泣き顔を見られないよう、顔を俯けた私を、岸川さんがそっと抱きしめてくれた。
一体、いつの間に距離を詰めてたんだろ・・・。
と思いつつ、私はそこしかすがりつく場所がないと思うくらい、岸川さんに自分の身をピタッと寄せた。
・・・ドク、ドク。ドク、ドク・・・。
岸川さんの規則正しい心臓の鼓動音が、私の右耳から聞こえてくる。
そして私の左手は、岸川さんのシャツをギュウっと握りしめていた。