恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
恋は、来ていた(後編&本編最終話)
岸川さんのおうちは、昭和の趣がある、平屋建ての古い一軒家だった。
一軒家とは言っても1階建ての家は小さく、部屋数もそれほど多くない。
外観は古いなぁと思ったけれど、中は改装したのだろう。骨董的な古さを活かした中にモダンな新しさが同居した、とても綺麗で落ち着いた空間がそこにはあった。
こういうセンスの良さは、さすが建築家だなと思う。
キョロキョロとあたりを見渡す私に、岸川さんは「何か飲む?」と聞いてきた。
「あ・・・じゃあお水をいただけますか」
「了解」と言ってキッチンへ行った岸川さんは、カウンター越しから「腹減ってない?」と私に聞いたので、私は顔を左右にふって否定した。
そして近くにある革張りのソファ――湘南のマンションで見たのよりも少し小ぶりになったような気がする――に、ちょこんと腰かけた。
一軒家とは言っても1階建ての家は小さく、部屋数もそれほど多くない。
外観は古いなぁと思ったけれど、中は改装したのだろう。骨董的な古さを活かした中にモダンな新しさが同居した、とても綺麗で落ち着いた空間がそこにはあった。
こういうセンスの良さは、さすが建築家だなと思う。
キョロキョロとあたりを見渡す私に、岸川さんは「何か飲む?」と聞いてきた。
「あ・・・じゃあお水をいただけますか」
「了解」と言ってキッチンへ行った岸川さんは、カウンター越しから「腹減ってない?」と私に聞いたので、私は顔を左右にふって否定した。
そして近くにある革張りのソファ――湘南のマンションで見たのよりも少し小ぶりになったような気がする――に、ちょこんと腰かけた。