恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
「おなかは空いてるけど・・・食欲ないんです。今日は本当に、色んなことがありすぎたから」
「そっか」

離婚直前だったとはいえ、主人を亡くなったばかりだというのに、私は今、岸川さん―――主人ではない男の人―――の家に来ているなんて、我ながら大胆なことをしているなと思う。
でも、これが自然の流れというか、私らしいというか・・とにかく、これは正しいことだと思ってる。
だから私の心にやましい気持ちは、全く存在しなかった。

「そっか・・・・はい」
「すみません。いただきます」
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