恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
「“これ”って・・体の触れ合い?」
「そのとおり」

本当に岸川さんの言うとおりだと、私も思った。
素肌を触れ合わせることで心が通じ合う。
私たちには、それができるような気がする―――。

私は思わず顔に笑みを浮かべた。けれど、すぐに笑みを引っこめて、ハァとため息をついた。

「どうした」
「ん・・・あの・・・」
「俺にはなんでも言っていいよ。旦那さんのことでもなんでもいい。遠慮せずに話したら、気持ちがスッキリするから」
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