恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
私は、その人生初合コンで、結局、岸川さんとばかりしゃべっていた。
そして、いっぱい食べて、少々飲んで・・・。
それからだんだん私の記憶が曖昧になっていって・・・。

一次会の居酒屋を、岸川さんと一緒に出たことは、おぼろげながら覚えている。
気分が悪くなって、歩くのもおぼつかない私の腕を支え、介抱するように、岸川さんが一緒に歩いてくれて。
それからタクシーに乗ったことも、微かに覚えている。
私を介抱しながら、自分の肩に寄りかからせてくれた、岸川さんの、温かくて硬い体の感触も・・。

その後の記憶は真っ黒だ。
気づいた(目が覚めた)私は、ベッドにいた。

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