恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
規則正しく流れているこの音は・・・シャワーみたい。
ということは今、岸川さんは、シャワーを浴びているところなのだろう。

私はこのタイミングの良さに、心の底からホッとしながら、今がここから逃げ出すチャンスとばかりに、赤いバレエシューズをマッハの勢いで履き、岸川さんに気づかれないよう、ロックをそーっと外して・・・静かにドアを閉めた。

< 96 / 483 >

この作品をシェア

pagetop