浮気してるくせに平然な彼







 この日、石田松本と帰っていた時の事だった。


 前に橋本を不良達から助けた場所に、顔を伏せ、一人座っている女の子がいた。


 石田達に座っている女の子が橋本かもしれない事を伝え、『じゃあ俺達このまま帰るわ』と、遠回しに“ガンバレ”と応援され、その子の元へと近寄る。


 ……………橋本じゃなかったら立ち去ればイイ。なんて事を考えていたけど、アレはどこからどう見ても橋本だ。


 …………こんな所で何してんだよ。


 また変なヤツらに声かけられるぞ。


 陸と何かあったんだろうか。


 バレないように、静かに近づき『何してんの』と、悪ノリ半分で声をかけた。


< 122 / 349 >

この作品をシェア

pagetop