ごめんね、リリィ。
「は!?告られた??」
「でかい声出さないで、本気で悩んでんだから」
机に顔を突っ伏し、頭を抱える。
クズで有名な佐野 優に告白されたのは一昨日の事。
学校が終わりバイトに行こうと校門を出ると、単車に寄り掛かり仲間らしき人達と話している佐野と目が合った。
『❨うわ、最悪❩』
顔を顰め、足早に連中を通り過ぎようとしたが
「待てよ」
それは叶わなかった。
後ろから佐野に腕を掴まれ、無理矢理身体を向けさせられる。
厄日かよ。
その一言しか出てこなかった。