光とともに
休み時間になると、リエとふたりで、沢村先生のところに行った。


積極的なリエは、ずばずば聞く。


「先生、彼女いるの?」

「え!?いないよ。」

「やったー!じゃ、わたしにもチャンスあるんだ!ねぇ、先生、好きなタイプは!?」

「え!?」

リエにびっくりした先生の表情、かわいいな。


あっという間の休み時間だった。


沢村聖一。
21歳。
担当、数学。
彼女なし。
好きなタイプ、優しいひと。

頭の中にインプットして、いつの間にか何回も何回も繰り返していた。


「わたし、沢村先生の彼女に立候補する!!」
と、リエ。

「ムリだよ〜むこうは、先生だし。相手にしてくれないと思うな〜。」

「一ヶ月後には、フツーの大学生に戻るんだから、大丈夫だって!わーがんばるぞー♪」


リエったら。


素直で、かわいいなー。
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