輝く星をキミにあげる
「…お前が…遠い存在になってくんだよ」
少し弱々しくなりながら昴はそうはいた
「…私は何も」
「変わった…。俺のこと避けるようになって、
俺と正反対の生徒会長とかやるようになって、
…男と普通に話すようになって」
どういうこと?
「…そんなの昴だってそうだよ。
いろんな女の子と付き合って、遊ぶようになって
モテて、昴の方が遠い存在になってく」
…違う
こんなこと言いたいんじゃない
私は涙をこらえることができず流してしまう。
「…ごめん」
私は昴の袖を掴み、俯いてそういう。
「…は?」
昔のことを思い出してしまい、手が震える。
でも、言わなきゃ変わらない。
そう思い、ゆっくりと口を開く。
「…昴が一番辛い時…。叔父さんが亡くなって、
叔母さんが…出ていっちゃった時、そばにいてあげられなかった。」
昴のお父さんは
昴が6歳の時亡くなった。
そのことが原因なのかわからないけど
お母さんが男の人と遊ぶようになって
昴を置いて出ていってしまった。
その時、ちょうど私は2年間アメリカにいたから
昴のそばにいることができなかった。
「…アメリカからから帰ってきて、
そのこと知った時、どう話しかけたらいいかわかんなくて…だんだん月日が経って。
その度に話しかけられなくなった。
昴に嫌われるのが怖かった…」
私は話しながら、昴の袖を掴む力を強くする
声までも震えているのがわかる。
「…私は…何も変わってない。」
昴を見上げると目を丸くしている。
そして、次の瞬間には昴の胸の中だった。
「…俺…勘違いしてた。」
「…え?」
…勘違い?