輝く星をキミにあげる


私が家に帰るといつも通りソファーに寝ている昴



私は近くに行ってそれを見る。




…まつ毛長いし、肌綺麗。鼻筋通ってて、髪の毛もサラサラ。




改めて昴はかっこいいんだなって思わされる。




私はほっぺを軽く触る。




…寝顔変わってないな、、




なんて思ってると、ぎゅっと手を握られる。




その犯人はもちろん昴。




「何?寝込み襲おうとしてたの?」




ぱちっと大きな目を開け、私を見る。




「お、起きてたなら言ってよ!」



ニヤニヤする昴。



ほんと意地悪。




…恥ずかしいことしちゃったじゃん!




「赤面症変わんないね、かわいいかわいい」




「何それ、バカにしてんの?」




感情のこもってない昴に私は怒る。



可愛くなれないことくらい知ってる。





「…歩花って好きな人いるの?」




台所へ向かうと急にそんなこと聞いてくる昴



好きな人に好きな人を聞かれることほど



嫌なことはない。




「…なんでそんなこと聞くの?」





「いや?…いたら応援してあげようかなって」




応援って….




私のこと幼馴染以上に思ってないから言えるんでしょ?




昴は台所にいる私に近づく



「ね、どうなの?」




なんで好きな人でもない私の好きな人を気にするの?




…幼馴染だから?




「…関係ないよ、昴には」



私は思ってもないことを口に出し、そっぽ向く




ごめん、昴




でも、今は昴を笑って見れる気がしない




「…あっそ。…俺はいるよ、好きな人」




「……」




いつもより低いトーンでそういう昴。




好きな人、いるの?




「…そっか。応援する」




私は一切昴を見ず、料理をし始める。



泣きたい。




そりゃ、昴はモテるし




かっこいいし、可愛い子から告白くらいされるよね




…私なんて恋愛対象外。




そんなこと前々から知ってるのに





苦しい。




なんか、、いやだ。
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