輝く星をキミにあげる
想い
「私は本気だと思うけどなー、優雅」
「…渚まで何言ってるの」
優雅はただの男友達で
好きとかそういうのはお互いないんだから。
私達は1日の授業を終え、帰る準備をする。
昴は素早く帰ってしまう。
「…」
今は一緒に帰りたいわけではないけど
さっきの女の子のところに行くのかなとか
不安になる。
…考えたって無駄なのに。
「歩花!一緒に帰ろ」
優雅は、まんえんの笑みで話しかけてくる。
悪気はないんだろうけど
女子の視線が痛いからやめてほしい。
「なんで私が…」
私はそう言いながら靴を下駄箱にしまう。
そうだよ。
なんで私が優雅と帰るの?
家が近いわけでもないのに。
「なんでって、朝言ったじゃん。好きだからって」
真顔でそんなこと言われる。
流石にそんな風に言われると顔が赤くなる。
「…ま、まだそんなこと言ってるの?」
私は赤い顔を隠すように早歩きして
優雅から逃げる。
でも、後ろを追うようについてくる。
「ねぇ歩花」
「…何?」
優雅は私に肩を組んでくるから
ものすごく顔が近い。
「本気って言ったらどうする?」
ニヤッと笑いそんなことを言う。
本気って…
私を本当に好きってこと?
「な、何言ってるの…」
私は優雅の手を私の肩から剥がして
すたすた歩き出す。