僕の彼女はかわいい
次の日、僕は昨日の幸せが抜けきれないまま、学校に行った。

学校についてまずはじめに花壇に水をやる。これは僕の日課だ。
家が花屋をやっているということもあって、花を見るとどうしても世話をせずにはいられない。


「おはよう!」

黙々と花壇の世話をしていると後から声がした。

「おはよう」

新山さんは今日もかわいい。今日はなんだかいつもと雰囲気が違う。

「あれ?髪型いつもと違うね?」

いつもはストレートヘアなのに、今日は上だけくくるやつをやっている。名前はちょっとわからないけれど。


「そうなの!今日はちょっとだけアレンジしてみたんだ。どうかな?」

少し不安そうな顔で僕を見て彼女は言った。
だから僕は思ったことをそのまま口にした。

「とっても似合ってる。かわいいよ」


僕がそう言うと彼女の顔はぼっ!と音がなるほど真っ赤になった。




え…?


僕何か変な事言っちゃった!?
お姉ちゃんが言ってた、女の子には素直にかわいいっていいなさい!っていう言葉間違ってた!?
どうしようどうしよう、気持ち悪がられたかな…。


「孝太郎くんはほんとずるい!わたしもう行くから!」

彼女は顔を真っ赤にしながら教室に行ってしまった。

やってしまった…。
完全にやってしまった…。お姉ちゃん、あなた間違えてたよ…。
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