【完】今日も明日も、俺はキミを好きになる。
さっきまで強張っていた私の手を包み込む、優しくて大きな手。


私が行き場のない自己嫌悪に抱いていることに、明希ちゃんは気づいたのだろうか。


綺麗な手だけれど、こうして包まれてみると、ゴツゴツ骨ばっていて、男の人の手だ。


「明希ちゃん、手大きい」


「んー? ヒロの手は、小さくて可愛い」


そんなことを言い合いながら、私はふと握る手に力を込めていた。


……どうしてだろう。なんか変だ。

明希ちゃんの笑顔を見ていると、なんだか胸がつまるような感覚を覚える。


この感情はなんだろう──。





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