【完】今日も明日も、俺はキミを好きになる。


ぼんやりとチーズケーキを見つめていた、その時。ふと聞こえてきた「ヒロ」と呼ぶ明希ちゃんの声によって、意識が現実に戻された。


「ん?」


「このあと、どこ行こうか。
大くんと行くつもりだったところとかある?」


そう問われて、頭に浮かぶ場所があった。


「夜景……」


「え?」


「夜景を見に行きたい」


近くにある、高台から見える夜景がとても綺麗なのだ。


中3の頃、たまたま見つけた秘密のスポットを、明希ちゃんにも見せてあげたい。


「じゃあそこ行こ」


こうして、今日最後の目的地が決まった。





< 122 / 428 >

この作品をシェア

pagetop