【完】今日も明日も、俺はキミを好きになる。
なんとなく沈んでしまった空気を取り繕おうと、私は話題を転換する。
「友達できたら、明希ちゃんには一番に知らせる」
すると、頬杖をついた明希ちゃんが、真剣な眼差しでこちらを見つめてきた。
「……ね、ヒロ。
あのさ、すっげー自己中なこと言っていい?」
「自己中? うん」
明希ちゃんと自己中という言葉がイコールで結びつかず、違和感を覚えながら頷くと、明希ちゃんが視線を斜め下へやって少しだけ拗ねたような表情を浮かべた。
「君に友達できたら、そりゃ俺もめちゃくちゃ嬉しいけど、ここに来る日減っちゃうのかなとか、俺以外にヒロって呼ぶヤツができるのかなとか思うと、ちょっと、」
そこで一度言葉を止め、落としたトーンで呟く。
「複雑な気持ちになったりもするんです」