【完】今日も明日も、俺はキミを好きになる。
「……っ」
ダイレクトに耳から入ってくるいつもより低いその声に、どくんと心臓が揺れた。
「俺は自分の意思でヒロの背中を押した。
ヒロのせいじゃない」
「明希、ちゃん……」
「バレたからには、全力で奪いに行く」
激しい鼓動が鳴り止まない。
明希ちゃんの声に、心が食らいつくされていくようなそんな感覚に陥って――。
「もう遠慮なんてしない。
俺のものにするから」
明希ちゃんが耳元から顔を離し、まっすぐに私の目を見つめた。
「好きだ、未紘」
「……っ」
射るような言葉に思わず息をのむ。