【完】今日も明日も、俺はキミを好きになる。
私は目を見開いた。
後頭部を思い切り殴られたような衝撃を覚える。
「……あの、跳ねられたって……」
ようやく絞り出した声は、自分の声とは思えないほど力がなくて。
明希ちゃんが、跳ねられた?
車に、跳ねられた?
文字が頭に浮かぶだけで噛みきれないのに、胸の奥から吐き気が込み上げてくる。
『道路に飛び出した子どもを庇って、跳ねられたんだ。
市内の総合病院で処置されてるらしい。
俺も今から向かうところだ。
明希となにか約束をしていたらいけないと思って、高垣にも伝えておいた。
それじゃ』
一方的に話すだけ話して、余韻も残さないままプツンと電話が切れた。