【完】今日も明日も、俺はキミを好きになる。
「明希ちゃん、加代子ちゃんと知り合い?」
帰り道。
明希ちゃんの隣を並んで歩きながら私はそう尋ねる。
「加代子ちゃんってさっきの子?」
「うん」
「あー、それ多分、ナツじゃないかな」
軽い響きで告げられた答えに、つい驚いてしまう。
「加代子ちゃんが〝ファン一号くん〟の知り合いだったなんて」
あれほどずっと謎に包まれていた〝ファン一号くん〟と知り合いだった人が、まさかこんな身近にいたとは。世間は狭い。