【完】今日も明日も、俺はキミを好きになる。
「そんなこと覚えてくれてたんだ」
「明希ちゃんと過ごす時間は大切だから。
一秒も見逃したくないくらい」
目を細め、大切な感情を胸の奥からそっと引っ張り出してくるように紡げば。
「なにそれ。泣けるね」
明希ちゃんが、不意に目に手を当て、泣くような仕草をする。
「え?」
「俺、なにか飲み物取ってくる」
「そんな、お構いなく……」
「いいからいいから」
ひとり話をつけて、目を合わせないまま部屋を出て行ってしまう明希ちゃん。
……なんだか今、ちょっと違和感があった。
どうしたんだろう、明希ちゃん。