【完】今日も明日も、俺はキミを好きになる。
それから、自己紹介のテンプレートみたいな事項を質問され、質問が終わる。
「よし、これでだいぶ君のこと知れた」
満足そうにペン先を仕舞う明希ちゃんを見つめながら、そっと口を開く。
「じゃあ、私からも質問していい?」
昨日、明希ちゃんと別れてから、ずっと気になっていたこと。
「ん、なに?」
「〝ファン一号くん〟は、今どうしてる?」
平坦な響きで静かに尋ねれば、明希ちゃんは穏やかに目元を緩めた。
「元気だよ。離れて暮らしてるから、会わせてあげることはできないけど」
「離れて暮らしてるの?」
「ひょっこり帰ってきたりするんだけどね」
離れて暮らしてるとは、意外だった。
会えないことには心が落ち込むけど、元気だということがわかって、ほっとする。
姿が見えなくなってから、ずっと気になっていたから。