【完】今日も明日も、俺はキミを好きになる。
「じゃあ、〝ファン一号くん〟の名前は?」
「ナツ」
「ナツ、くん……」
ナツとアキ。
そんなフレーズが頭に浮かぶ。
名前を反芻する私を見つめていた明希ちゃんが机に頬杖をつき、まっすぐな瞳で問うてくる。
「ヒロの質問は、解決した?」
解決した、のは、したけれど。
「あなたのことも、知りたい」
正直に思ったままを告げれば、彼が僅かに目を見開く。
「明希ちゃんはどうして、ここにずっといるの?」
昨日、明希ちゃんは「いつでもここにいる」と言った。
それに、机の上にある教科書とノート。
それは、彼がここで勉強をしているということで。
「病気、とかなの?」